プランの構想がだいたい出来て、チャペルを出る。

事務所にむかってると、前を歩く人。

課長だ。

「課長」

課長のそばによる。

「これ」

小さな封筒を課長に渡す。

今朝のホテル代だ。

チェックアウトする時、支払いはもう済んでますと言われた。

「何?」

「今朝の・・・」

誰が聞いてるかわからない。

小さな声で、語尾を濁す。

「いいよ」

「でも・・・」

「その代わり、今度飯付き合って。」

「えっ?」

「じゃあ、また」

それだけ言うと、課長は行ってしまった。