「そ、蒼空兄?」 いつも優しい蒼空兄が男の手を振り払った。 「蒼空兄?」 そう言って男は蒼空兄に抱きついた。 「ギャー!!何するんじゃクソヤロー!!」 蒼空兄は男をベリベリと引き剥がした。 「ヒドいな、俺のこと忘れた?」 男はクスクス笑う。 「何言って…」 言おうとした蒼空兄の口を、碧兄が塞いだ。 「蒼空、灰梨君だよ」 その言葉に、私と蒼空兄は目を見開いた。 「嘘だろ!?あの灰梨なのか!?」 蒼空兄がジィッと男を見た。 「確かに…微かに面影がある!灰梨なのかよ!?」