竹林は、推薦で1-2の級長になったのである。



その理由がまた不思議。



「竹林君ならクラスを盛り上げてくれそう!」



先生が言ったこの一言だけだ。



だがそんなことで決めていいのだろうか・・・裕香はずっと思っていた。



でも竹林の最初の自分への印象が良かった・・・だから多数決のとき、拍手をした。




「では、新入生テストを始めます。うっかりミスのないよーに!」




テスト用紙が配られた。



(確かこれって番数でるんだっけ。)



担任によると、結果を見れば一年生210人中で何位かが分かるそうだ。



(勉強して無いけどいっか!所詮、小学校の復習じゃん!)



思ったとおり、シャーペンはさらさらと進んでいった。問題がスラスラ解ける。




・・・・・



キーンコーン・・・



「はい、では集めます!後ろのヒトが前の席のヒトの物をあつめていってください。」



「あー終わった!」



「まぢつかれたぁ・・・」




「起立、気を付け、礼。」



「「ありがとうございました!」」




「ねぇねぇ裕香~どうやったぁ?」



マキコだ。頭いいんだよね・・・



「えっ・・・フツーかなぁ。勉強しとらんしぃ。」



「まぢ?うちめっちゃ頑張ったよ勉強!」



(えー・・・そんなにしなくてよくない・・・?)



思ったけど、口にしなかった。



「あっ竹林どうやった?」




マキコが竹林に言った。



(竹林って頭わるそ。てかバカっぽい・・・)



「俺やべーよ!まじで!3個くらいまちがえたし!」



(3個かよ!すげーじゃんおいっ・・・・・でも言ってるだけでしょー・・・)



「涼子は?どうやった~?」



「うちも3、4個くらいまちがえたし!やばいー」



(良かった・・・そんなレベル高くないや・・・うちの友達。)



・・・そんなことを思っていた。