健人は、ホンマに何も隠さずに全てを話してくれた。
健人自身も話す覚悟を決めてたみたいやった。

まず俺が、みんなに今まで黙っていた、真莉の階段転落の真実。
真莉に来たメールの事。
そしてその画像の事。
その相手が大島夕子だという事も。
引越しした事も全て話した。
全員黙って、話を聞いてくれてん。
表情はみんな様々やってんけどな…。

そして俺は、どうしてこうゆう事になったのかの大元を知る為に健人に聞いてん。

翔『…って事やねんけど健人…お前は何で真莉を裏切る事になったんや?』

俺はホンマの真実を、健人の口から聞く時がきたんや。

健『…俺が大島さんと前にドラマを共演したんは知ってるやろ?
実はその時も、何度も何度も食事とかに誘われたんやけど、断っとったんや。
そないしたら、むちゃくちゃ久しぶりに、俺が個人で仕事してる時やった。
大島さんは、スタッフが俺が居るって言うてた言うて、俺の楽屋に来たんやって…。そもそも俺は、あの人が苦手やったから、簡単にあしらって帰ってもらおうって思ってんけど…。
また誘ってきてん。また断ったんやけど、全然引いてくれんくて…終いには、自分の事を好きなのとか…自分と付き合えだの訳の分からんこと言うてきたんや。
それに真莉の事を悪う言うてきたもんやから、俺、頭にきてもうて…つい暴言吐いてもうて、頭に血が上ったまま楽屋を出ようとしたら…あいつ…』

翔『あいつが何や!?』

健『あいつ俺に…“青山海斗”って言いよった…』

『『えっ!』』

健『せやから俺、何で知ってるのかって聞いたんやけど、あいつ答えんで…。
その後俺、どこまで知ってるのかを聞いてん。そしたら全部やって…』

『『…』』