真『いやっ…』

翔『ん?なんや、真莉?どないしたん?』

真『いや~~!!』

真莉の叫び声と共に携帯が叩きつけられる音が携帯の向こうから、聞こえてん。

翔『!!』

俺が、あまりの色々な衝撃にビックリして固まっててん。
したら、いきなり、由美さんの声がして…。

“もしもし?すみません、なんか、錯乱してしまったみたいなので、一段切りますね!
なにかありましたら、私の携帯に連絡下さい!
こちらも何か、ありましたら、連絡しますんで!
取り合えず、知り合いの医者に連れて行きます!では!ブチッ“

一方的に切られてもうた。

ピッ

俺は、電話を切り、涙が溢れているのも気付かずにボーっと立ち尽くしててん。
周りで、メンバーが騒いでたみたいやねんけど、耳に入らずに俺は、真莉がこうなった理由が、俺の中では、確信に近い事は、分かった気がしてん。
あの電話の時、俺の最後に言うた事で、真莉は、携帯を放った気してん。

せやけど、多分、健人は、気付いてへん。
真莉が、携帯の電源を切ってる理由も、まだ、俺も向こうで、真莉がどんな状況に居るかも、分からんねん。
直ぐにでも、側に行ってやりたいねん!
せやけど、どうにもならん…。

どうしてなん?なんで、今やねん。
この仕事しとったら、親の死目に会えへん事もあるって、聞くねんけど…。
大事な大切な妹が、大変な事になってるんに、俺は…。