そして、その気配は消えた。
ふと、肩の力を抜いて外を眺めた。
廊下は、完全に封鎖されている訳ではなくて、ちょうど私の目線の高さくらいから、壁が無いので外を見ることが出来るようになっている。







「まだ警察来てなかったんだ?」



明さんに、もちろん全てを話してはないけど、何かが起こったことは雰囲気で分かったようだ。




警察車両は、4台。
パトカー2台、覆面パトカー2台。
すぐ近くに、マスコミらしき車1台。
アンテナが出っ張っているし、マイクの準備をしていたりもする。
しかし、私にはそれが山口寛子さんが乗るんだと、すぐに分かった。