拓也は、不思議そうにしていた。
まあ、知らなくて当然なんだけどね。





とりあえず、今日起きた出来事を彼に話すことにした。
猫の一件から、彼女との出会いまで。





「へぇ、面白そうな子だね。名探偵か…」




いつもより、輝いた笑顔を覗かせる彼に、ドキッとした。
彼も根っからの、ミステリーマニアだからね。





「何か…ありそうね」



「大丈夫さ。その子が、解決してくれる」





私を、ギュッと抱き締めて唇を重ねた。
これは、愛を語り合う合図。



本当に、楽しみね。
嵐の前の静けさに、気付かない振りをして、寝室へと入っていった。