「私がやった証拠はないですよ」
愉快に笑う彼を見て、不快感を覚えた。
「あります、非常口です。アナタは、あの扉の先にある階段を利用し出入りしていた。そしてあの扉は、すごく重たく出来ています。扉の中心には、思った通りアナタの指紋がありましたよ?」
これは、嘘。
まだ指紋があったかは、分からない。
でも無い訳がないのだ。
あの扉を、ドアノブ以外を触らずに開けるのは、不可能だから。
「キミは、誤解している」
「もちろん、わかってますよ?私が目的だってことくらい」
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