【完】『法律探偵事務所』事件file -密室の密室-





「あ、これ…お守りにあげる!」



私は、いつも身に付けていたクロスのついたネックレスを、あげた。
何故かは、今でも分からない。
でも彼を、守ってくれると思ったのだ。




「ありがとう。あ、名前は?俺、‘あおい’」



「私は、しずく」




「そっか、心配すんなよしずく」





そして、走り去っていった。
彼の…あおいの後ろ姿を、見つめた私は、探偵になりたいと思ったのだった。
淡い初恋は、ほろ苦いものだった。












しかし、事態が急変したのはそれから数日後だった。
なんとあの強盗事件は、起こってしまったのだった。