そう、此処は506だった。
さっき入る時に表札を見たら、中崎良子と書いてあった。




誰も何も言わないので、困っていたら明さんが、部屋のソファで座っているのが見えた。





「良かったです、明さん無事で」


そう言いながら、近付いた。
すると俯いていた明さんと、目が合った。
明さんは、何故か目を見開いていた。
何だろう…?
考えを巡らせていた、私の腕を強く引っ張って、私は彼の胸に顔を埋める形となった。




「むごっ…」



変な声に、顔を赤くした私をみんなが笑った。
止めてよ…と反論しようとしたら、明さんは不意に呟いたのだった。





「もうこの事件に関わるな」