此処は
しぶや
と云う所なのか?


私が三日間過ごした

龍宮城

の中ではないのか?

これだけ沢山の人間が居て、お祭りをしてるのでは無いのか?


行き交う人々が私を見るが、別に何か云う訳でも無く、無言で通り過ぎて行く。


私はもっと訳が分からなくなり、小脇に土産に貰った

玉手箱

を抱え、その場から駆け去った。



人込みを掻き分け、坂を駆け上がった。


どれ位走っただろう?


そして私は大きくて長い橋の下で腰を下ろした。