「有り難う、とっても楽しかったよ!時間が経つのもすっかり忘れる位にね!」

「いえいえこちらこそ。
楽しんで頂けて光栄でございます。
はい、それではさようなら」

「本当に楽しかったよ!土産迄貰って、本当に有り難うな!」


そうして私は彼と此の砂浜で別れた。

夜の為に辺りは真っ暗だが、月明かりと微かに遠くに見える民家の明かりを頼りに歩いていると、小さな
掘っ建て小屋
みたいのを見つけた。

どうも布着れで出来てるようだ。私は布着れを手でめくり
「ごめんください、どなたか居ませんか?」



返事が無い。


ならば取り敢えず今晩は此処に泊めてもらおう!


遊び疲れた私は、お土産を枕に、楽しかった時間を思い出しながら、少し固い床の上で眠りについた。