キミガイタ120日



その後あたしらは、これからどうやって校内統一を進めて行くか相談した。


もう日が暮れてからだいぶ経ち、帰ろうとなったとき、シュウが送ってくれると言った。

あたしは、わざわざ良いよ、と言ったんだけど、こんな日でもあるので結局送ってくれることになった。













二人であたしの家までの道を歩く。




少しあたしがボーッとしていたとき、シュウが不意に口を開いた。











「お前さぁ、…恋してんべ?」







…え、嘘?


なんで分かるの?







「し、してないよ、…。」









そう言ったあたしに向かって次にシュウが出した言葉にあたしは、驚いた。












─「してるだろ、裏番に、。」








…え、嘘?






「俺、見たんだよ、。お前が公園であいつと抱き合っていたのを。あんときのお前は、嫌がったような顔してたけど、少し、照れてた。お前のあんな顔見たことが無かった。俺は直感で気付いた、。お前の、あいつへの気持ちに。そして今日、お前が連れ込まれた男子トイレに行ってみたら、あの男が居た。すげぇ、俺も、びっくりした。あいつが裏番だったんだな、…。」










全部、知ってたんだ、…。









「お前、あんなことがあっても、まだ、あいつが好きなのか?」






好きじゃないよ、好きなわけないよ、…。






「べ、別に好きじゃない、。」







あ、困ったときの、『別に』。

前にリュウに気付かれたっけなぁ、…。





って、こんなこと思い出しちゃダメだ。











「それなら良いんだけど、…。本当に、あんなヤバい奴やめとけ。」







『あんなヤバい奴』か、。

あたしはリュウを好きでいてはいけないのかな…。




そう考えていたとき、気付けば、あたしの右手がシュウの左手に包まれていた。