キミガイタ120日




プルル…、プルル…、


携帯が鳴った。



─着信:サトル─












「もしもしリュウジ?」



「どした?」



サトルの声はいつもと違った。





「ちょっと来てくんね?」


「だからどうしたんだよ?」



「もう俺キレそう。ってかヤバい。」




嫌な予感がした。


サトルは昔クスリをやっていたせいか、キレたら誰も手を付けられなくなる。




おそるおそる尋ねてみた。



「誰にだよ?」



















───「アズサって奴。」



嫌な予感は的中した。


どうにかして止めねぇと…。


「止めとけ!あいつは俺がやっとくから!あいつだけは止めてくれ!」






頼むから、…アズサにだけは手を出さないでくれ…、





「だから、もう無理。いくらお前の頼みでも、…まじで気が済まねぇ。俺のあの秘密がバレちまって…。」



「頼む!お願いだ…、」





そう電話の向こうに叫んだが、







──…、





電話は一方的に切られていた。





あいつは、
キレていた。