キミガイタ120日




「馬鹿か。」




「は?」




「お前、馬鹿だろ。」




「は…い…?」




「黙ってろ。」










ヤバい、めっちゃドキドキしてる。

鼓動が聞こしまいそうなくらい。



でもすごい安心する、…



って、ダメだろ!






でも、拒否できない、のはなんで?







リュウ、……。



って、マジ、こんなことしてらんないや!






「ちょ、は、離し、て…。」



「あ、わりぃ。」






リュウはあたしをじっと見つめる。









や、ばい。


ドキドキが、ヤバい。






今、あたし、絶対顔真っ赤だよッ!




なのに、リュウは表情一つ変えない。






なんか、あたし、初な女みたいじゃん!



まじ悔しいんだけど!










…でも、リュウの顔を直視できない。








「お前さ、どんだけ顔赤いの。」



「ッ、は?べ、別に!」



「そーすか。」



「てか!リュウこそ突然何!キモいし!!」



「マジごめんって。」






もう、なんか、調子狂う。

突然素っ気なくなったり、突然優しくなったり…。



あたしのペースが乱される。



「せっかくゆったりしようと思って公園に来たのに!帰る!」




あたしはすぐにリュウに背を向け、スタスタと歩き出した。








あたしとリュウの間に随分と距離が出来たとき、

「あんま、無理すんなよ?」

リュウが言った。










「え、?う、うん。」






上手く返事ができなかった。




















後になって思う。



もう既に、この時から始まっていたのだと。