なんだか、たるいなぁ。
そう思ったあたしは今日は学校をサボることにした。
トボトボと家までの道を歩く。
ちょうど公園の前に来たときだった。
ベンチから立ち上がり、こちらへ歩いて来る人がいた。
───あ、リュウ。
それはリュウだった。
またサングラスをしていた。
「お前こんなとこで制服来て何してんのよ。」
「今日はサボり。」
「へぇ。」
「リュウは?」
「俺?今からライブ。」
「ライブかぁ。誰の?」
「誰のって、俺の。」
「は??リュウって、バンドとかやっての!?」
「やってる。」
そうなんだ。
意外でもないかも。
なんか格好良いなぁ…
「何ボーっとしてんのよ。」
「や、別に…」
あたし、ボーっとしてたかな…。
「ライブ、行きたいの…?」
そ、そんなことないよ。
「ぜ、全然。」
「素直じゃねぇの。」
何コイツ。
「じゃあ、強制。ライブ来い。」
そう言うとリュウはあたしの手を引いてどこかへ向かった。
「え!?」
何してんだろ、あたし。
嫌って言えば済むのかもしれない。
けど、言えなかった。
てか、言いたくなかった。
見ず知らずの人に着いていくあたしって、馬鹿かな?
でも、リュウは怖いけど、怖くない、そう感じた。

