その男はと言うと、
ルーズなダメージジーンズに、Vネックの白いTシャツ。
茶髪にほんのりメッシュ。赤西仁みたいな髪型で、サングラスを掛けていた。
年は20歳くらいだろうか。
なんか怖そう…、
そう感じていた、
その時。
「さっきからジロジロ見てんじゃねぇよ。」
突然文句を付けられた。
「え、…、!?」
やばい、あたし、完璧挙動不審だ。
「だーかーらぁ、さっきから俺のこと見すぎ。」
「そ、そ、そりゃあ突然公園でギター引き始めたらガン見しちゃうよ、」
あたし、ナイスな理由見付けたよね。
「あぁ、そ。」
そ、素っ気な!
自分から話しかけて来たくせに。
「てかさぁ…、」
今度は何ですか???
「君さ、さっきからタメ息付きすぎ。」
嘘、?
「本当に?気付かなかった…。」
小さな沈黙が流れた後。

