家に帰って、家族で夕食を食べる。
なんだか、やっぱりぎこちない。
食べるのが早いお父さんが席を立ち、元々食が細いリカが席を立って、食卓はあたしとお母さん、2人だけになったとき。
あたしは思い切って訪ねて見ることにした。
「ねぇ、あたしの激痛ってそんなにやばいヤツだったの?」
「え?、全然。」
少し声が裏返っていた。
嘘を付くのが下手、
と言うより嘘が嫌いなお母さんの付く嘘くらい、簡単に見抜ける。
でも、私は、
「良かった。」
笑ってそう答えておいた。
食事が終わり、お風呂に入る。
頭に巻かれた包帯を外してみる。
何も変わったところなんてない。
ただ、変わったのは、
──家族の態度だけ。

