────ッ。

痛っ、。




頭に残る、小さな痛み。



、あれ?










真っ白な壁。


真っ白なシワひとつないシーツに覆われたベッド。










あれからどれくらい経ったのだろう。


目が覚めたとき、あたしは病院に居た。











「………アズサ、…」



隣には嬉しいそうな、悲しそうな、そんな声で私の名前を呼ぶお母さん。



彼女の顔は、笑顔であったが曇っていた。





その奥には普段無表情なお父さんが情けなく眉毛の端をほんの少しだけ下げて座っていた。




お父さんの隣に座る、まだ小学生の妹、リカは「お姉ちゃんどうなっちゃうの?」とお父さんに尋ねていた。

お父さんはあの表情のまま「何ともないよ、」と優しく答えた。










なんかあったんだ、


あたしは直感でそう感じた。