一人、自分の部屋に戻る。




死の宣告をされた、あの日のように、窓を開けてみる。






夜風が、気持ち良いな。











もう、残すことは何もない。

やり残したことなんて何もない。

みんなともっと一緒に同じ時間を過ごしたかった。

ただそれだけ。

リュウと出会えたり、校内統一をしたり、最後の120日間、すごく、幸せだった。

自分がもうすぐ死ぬって知って今を大事に生きようって思えた。

何かやり遂げようって思えた。


もう残すことは、何もない。









すごく、幸せな人生だった。