ブレスレットと洸が言った装置は血液をエネルギーとして機能する。

使用している者のDNAから変化させ姿形を変える為の装置だ。

通常、一日の限界は2回まで。それ以上の使用は重度の貧血になり、命に関わる可能性がある。

誰でも使える機械ではない。血で使うということは、装置が人を選ぶということだ。

間接照明のせいで気付かなかったが、洸の顔色が悪いようだ。

「今すぐこれを飲め」

秦は、赤い錠剤を渡した。
言われたとおり、洸はそれを酒で流し込んだ。

赤い錠剤は、増血剤。もちろん世間には出回っていない。装置の異常な血液の消費を知った後必要に迫られ創ったものだ。

変身するだけなら、するときと、解くときのみで2回しか使わないはず。

なぜ3回?

深入りしない方がいいのだろうか?

「無理な使い方をすれば、本当に死ぬ事になるのはわかっているよね?薬渡しとく。」

瓶に入った錠剤10錠を渡した。そんなに簡単に創れる物ではない。

洸の血液型は特殊で通常の病院での輸血はまず無理だろう。

だから装置を使用できるのだろうし、血を失ったら自分で作るしかないのだ。