何故か涙は溢れない。




何で祐介がそんなに泣くの?



永遠の別れじゃないのに。



『阿南、本当にこれでいいのか?俺は阿南を本当の娘と思っている。



このままでは阿南は幸せにはなれない。うちの借金の事なら気にしなくていいんだぞ。



阿南は自分の幸せだけを考えてほしい。』





親父ありがとう。




親父のその言葉だけで充分だから。




「私の父親は三浦大輔だけだ。今もこれからもそれは変わらない。



親父今までありがとうな。


祐介もく泣くなよ。



啓介、良介、恭介、みんなで力を合わせてこの三浦印刷所守ってほしい。」




男の癖に4人とも泣き虫だな。




『こんな事なら、阿南を三浦の籍に入れるべきだった。


阿南と別れるなんて、俺には辛すぎる。』