『阿南、部屋に行って寝るか? 』




私は首を左右に振った。




嫌だここにいる、部屋に行って寝たら又怖い夢を見る。




「祐介、嫌だ!又怖い夢をみるから寝たくない。



夢の中にいつも母が出てきて、おまえはいらない子だと、



母にぶたれるんだ。小さい時、いつも母に叩かれた。


それでも母さんが好きだった。



たけど私を捨てた母を許す事は出来ない。」




『阿南、俺たちが4人でおまえを守るから大丈夫だ。


良介、阿南にホットミルク作ってやってくれ。



恭介は阿南の部屋から、パジャマの上に着る物持って来てくれ。



阿南の震えが収まらない。』




啓介が修学旅行に買って来てくれた、




私のお気に入りの熊の縫いぐるみを持って来てくれた。




「啓介ありがとう。」




『俺らは阿南の為ならなんだってするよ。』