阿南が泣いてる気がして俺たち無言になってしまった。




阿南の心の傷は俺たちが思っている以上に深かった。



阿南を救ってやれないのか?



俺たち今まで阿南の何を見て来たのだろう。




なんかこのまま眠れそうもない。




でも、阿南は俺がいないと眠れない。




阿南の為に今ここから逃げる訳にはいかない。




俺は阿南を包み込むように抱き締めた。




「祐介ありがとう。」




暫くして、阿南の可愛い寝息が聞こえた。




啓介も良介も恭介も眠れないようだ。




俺たち4人部屋をそっと出た。




リビングに行くと何故か親父がいた。




「おまえたちも眠れないのか? 」




『親父も?』