阿南の母親松田結子は俺の初恋の人で幼馴染み。




彼女がシングルマザーになった事は知っていた。




結子が好きだったが、この気持ちを結子に告げる事は出来なかった。




結子は常に恋をしていて、俺なんか眼中になかったから。




それでも、結子の側を離れる事が出来ないでいた。




そんな俺をずっと支えてくれた人がいた。




俺より3才年上の彼女、佐伯藍。




結子の存在を忘れさせてくれた藍。




大学を卒業とともに俺は藍と結婚した。




4人の男の子に恵まれ貧しくても本当に幸せだった。




たけど、藍は四男の恭介を生んで直ぐに亡くなってしまう。




彼女が病気だった事も気付いてやれなかった。




彼女の為にも俺は、4人の子供と頑張って生きて行く事を決めた。