暑くて堪らなく成って外套を脱いだ俺の遥か頭の上から声が聞こえて来た。






「北風くん!僕の勝ちだね!!
あの旅人のコートを脱がす事が出来たのだからね!」


まったく!


俺を使って
北風と太陽
が賭けをしてやがった!

勘弁してくれよな。



俺は空に向かってウィンクをした。


さて、未だ太陽が見える内に先を急がねば。


そして俺は次の街へと歩を進めた。