穂乃ちゃんが家の中に入って、どれくらい経ったんだろう……。


俺は2本目のタバコに火をつけた。


小さく開けた窓からタバコの煙が出て行き、その煙は夜空に上って消えていった。


それにしても遅いな……。


もしかしたら両親と話して大丈夫だったのかも。


それはそれで良かったのかも。


でもそう思う反面、寂しい思いが込み上げてくる。


タバコを灰皿に押し付けて、車のエンジンをかけた。


そして、携帯を取り出して、穂乃ちゃんにメールしようとした時――。