ご飯を食べて、一緒に片付けた後、コーヒーと紅茶を入れた。
俺はコーヒー、穂乃ちゃんは紅茶。
穂乃ちゃんはミルクと砂糖をたっぷり入れて飲む。
「コーヒーって美味しい？」
俺がコーヒーを飲む姿をジッと見ながら穂乃ちゃんが聞いてきた。
「美味しいよ。飲んでみる？」
俺は穂乃ちゃんの前にマグカップを置いた。
ミルクも砂糖も入ってないブラックコーヒー。
穂乃ちゃんはマグカップを持って、口をつけた。
眉間にシワが寄る。
「うげぇ～！」
マグカップを置くと、そう言って舌を出した。
「こんな苦いものよく平気で飲めるね」
穂乃ちゃんの"マズイ"顔が可愛くて、思わず笑ってしまった。
「これが大人の味。穂乃ちゃんも大人になれば飲めるようになるよ」
「私は大人だよ」
「俺から見たら、まだまだ子供だよ」
穂乃ちゃんの頭を優しく撫でた。
穂乃ちゃんはホッペをプーッと膨らませて俺を見た。
