「今日はね、新しい生徒さんも来られてるのよ」



先生がスリッパを出しながらそう言った。



「そうですか」


「17歳の可愛いお嬢さんよ。阿川くんと同じで、ボランティアされてるみたい」


「へぇ……」



俺は出されたスリッパを履いた。


手話教室は玄関を入って、すぐ左側にある部屋にある。


庭で育てたハーブを使ったハーブティやコーヒーや紅茶を飲みながら、先生の趣味である手作りのお菓子を食べながらアットホームな雰囲気の中で手話を勉強していく。


堅苦しくなく、リラックスして手話が習えると人気もあるみたいだ。