「咲哉~!」
また来た……。
「何か用か?」
俺は保健室のドアに立つ瑞樹の方を見た。
ほぼ毎日、保健室に来てんじゃねぇか?こいつ……。
「今日さぁ…飲みに行かね?」
瑞樹が椅子に座りながら言った。
「はぁ?この聖なる夜に?何でお前と飲みに行かなきゃななんねぇんだよ」
「あぁ!」
瑞樹がいきなり大声で叫んだ。
「何だよ?いきなり…」
「まさか……彼女が出来たとか?」
「で、出来てねぇよ!」
「ホントかぁ?怪しい…」
しつこいヤツ。
お前は中学生か!
「彼女はいない。今日はお前とも飲みに行かない」
「冷たいな……咲哉ちゃんは…。じゃー他の先生を誘っちゃお」
瑞樹はそう言いながら保健室を出て行った。
はぁ……。
そろそろ帰ろ。
俺はパソコンの電源を落とした。