12月24日。
クリスマスイブ――。
冬休みに入った。
外のグラウンドから野球部とサッカー部の元気な声が聞こえてくる。
音楽室からは吹奏楽部の練習してる楽器の音が聞こえてくる。
保健室に暖を取りに来る生徒もいない。
「はぁ……」
疲れた…。
パソコンの画面から外を見た。
「あ……雪……」
外は雪が降りだしていた。
勘弁してくれよ~。
学生の頃は雪が降ると嬉しかった。
彼女がいた時にはホワイトクリスマスだ、なんて喜んでいたっけな……。
でも今は嬉しくも何ともない。
ただ、うっとおしいだけの雪。
さっさと仕事を終わらせて帰ろ。
俺は、外していたメガネをかけると、再びパソコンの画面を見た。