1人になった車内。
とても静かで…雨の音だけが聞こえる。
俺は…確信した。
穂乃ちゃんのことが好きなんだと――。
本当は、初めて会った時から好きになってたのかもしれない。
年甲斐にもなく10歳も年の離れた彼女を……。
穂乃ちゃんといると、初恋の時のように胸が"ドキドキ"して……。
でも時には苦しくて切なくて……。
だけど、この恋は一方通行。
俺の片想い。
穂乃ちゃんの気持ちはわからない。
それはどうしようもない。
でも…キミの誕生日を一緒に祝うことが出来て嬉しかったんだ。
キミといろんな話が出来て嬉しかったんだ。
キミと初めて会った日も雨で……。
今日、キミを公園で見て、泣いてたキミを抱きしめた時も雨で……。
雨が俺たちを巡り合わせてくれたのかもしれない。
だから俺は……。
嫌いだった雨を好きになっていったんだ――。