「穂乃ちゃんって、高3だろ?」 「……はい…」 「受験勉強でわからないとこがあったら、いつでも勉強見てあげるよ?」 「………私、受験しないんで…」 「そうなんだ……」 あれ? また………。 あの時と同じ顔だ……。 送って行くと言った時に見せた顔。 あの強張った顔………。 やっぱり穂乃ちゃんには何かあるのか? もしかしたら触れてはいけないことなのかもしれない――。 その時、洗濯乾燥終了のブザーが聞こえた。