彼女がリビングに入って来た。


いつも使ってるシャンプーやボディソープの香りなのに、彼女から香ってくる香りは違うように感じた。


おさげをほどいた漆黒の髪。
メガネを外した顔。
お風呂上がりで、色白の顔は頬がほんのりピンク色。


初めて見る、いつもと違う彼女に胸が"ドキン"と高鳴った。



「ありがとうございました…」



丁寧にお礼を言う彼女。



「いや……。俺も入って来るから、適当に座ってて?」


「はい…」



そう言って彼女は、ソファーにちょこんと座った。