「ちょっ……咲哉さん?」


「穂乃ちゃんが上目遣いで俺を見るからキスしたくなった……」


「えっ……ちょっ……」



俺は後ろから、穂乃ちゃんのホッペに軽くキスをした。


耳まで赤くなる穂乃ちゃん。



「咲哉さんのバカ……」



穂乃ちゃんは、そう小さく呟く。



「穂乃ちゃんのセイだからな」



俺はそう言って、穂乃ちゃんから離れると、リビングを出て洗面所に向かった。