「はいはい、こちらこそ」

百合ちゃんまでお辞儀をして

直った瞬間目が合って二人で笑いだす。


ちょっと視線を外すと

「あ」

朝見た男の子が視界に入った。

「ちょっと待ってて?」

百合ちゃんにそう言ってその子の所まで
全速力で走る。


「待って、大島くん!!」

あたしの声にゆっくり振り返った大島くんが

不思議そうな顔をしてあたしを見る。


「大島くんもこれからもよろしくね」

ピシッと手を伸ばす。


話したことはないけれど。

でもきっと大島君にも何か迷惑をかけてるかもしれないって

そう思ったから。


でも...