先に行ったはずの春斗が玄関先で叫んでいるのが聞こえた。 いけないいけない、あたしも今日からおばあちゃんだもんね。 「今行く~~!!」 春斗にそう返事をして もう一度写真立てを見た。 「いっってきます」 にこやかに笑うおばあちゃんに挨拶をすると ちょうど写真を飾っている棚の後ろの窓から 柔らかな風が吹いた。 優しい 春の風が。