「蓮くん、家族は?」

みんなで楽しい晩御飯の時間。


蓮くんも最初はパパとおじいちゃんに対して緊張していたみたいだけど

今は少しだけリラックスしてるみたい。


「父と兄と僕の三人兄弟です」

「そうなのか..」

「蓮くんってば学校でも一番頭がいいんだから!!ね、パパ!!」


「あぁ」

「でもまさか心ちゃんにも大事な人が出来るなんてね~」


「だからそれは!!」

ガタンと席を立つあたしに


「いいのよ~隠さなくてね、おじいちゃん?」

「そうだぞ」

おじいちゃんとおばあちゃんが嬉しそうに笑う。


もう!からかうなんて酷いよ!


「何だかすごく羨ましいです、黒崎さんが」


クスッと笑いながらお箸を止める蓮くん。


「何が?こんなにみんなからイジワルされてるのに..」

「そんなことないよ、みんな黒崎さんの事を大事にしてるんだ」

「蓮..くん」

「僕には母も祖父母もいないので、こんなにたくさんの人達と
ご飯を食べたのは初めてです」

「いつでも遊びに来ていいのよ?」

「ありがとうございます」