ちょうど授業終了のチャイムが鳴って。


あたしは教室に戻る事に決めた。


「うん、じゃあ帰り待ってるから」

「彼、連れて来てね?」

「うん!任せて..って彼氏じゃないもん!!」

「はいはい」


笑顔で手を振って別れて走りだす。



ありがとう、おばあちゃん。


本当に本当にありがとう。




「私に出来るのはもう..これくらいなのかしら」


おばあちゃんがそう呟きながら手を振ってくれたのに


あたしは全く気が付かなかった。