でも、ほんの少し、残念だった。 もう少しだけ、先生と話していたかった。 朝食を食べ終えて、歯を磨いて、髪を縛り、私服に着替えた。 机に向かい、手を付けていなかった課題をとく。 ノートには「数学」と書いてあった。 いくつもの計算式が、授業中の崎冬馬の声と重なった。 ───30分ほどたち、ナデシコはノートを閉じた。 インターホンがなったからだ。 防犯用のカメラをのぞく。 「嘘………!」