「もしかして……!」 十神は冬野をおいかけた。 「ふ……っ、冬野!」 「………と…がみ?」 冬野は急いでお腹を隠そうとした。 しかし、それを十神は止めた。 「赤ちゃん、いるの?」 「うん。」 「そっか……おめでと。」 「うん、じゃ……」 目をそらし、立ち去ろうとする冬野の手を、十神はつかんだ。 「……相手は?」 「………」 「ごめん。関係ないよな…」 「……うん」 その手を払うことはしなかったが、2人の間には、長い沈黙が続く。 商店街なのに、まわりの音が、まるで聞こえなかった。