「気にしすぎよ、それよりも…、すみませーん」 ドンドンと戸を叩く、古きよき日本家屋は仕事場も兼ねているのか少し大きい。 ガラガラと扉が開くと、和服の老人が立っていた。 「夜分すみません、電話を貸して頂けませんか?」 「電話?なんじゃそれは」 「「え?」」 老人はじろじろと上から下まで私たちの姿を見ると不信そうな顔をする。 こっちはこっちで、困惑を隠せない。 「あんたら異人さんかい?」 「「イジンサン?」」 ((誰))