「タイムトリップだな!!」



「スリップよ!!」




スッパーン!!!



清々しい朝のしっとりとした空気の中、二人は境内に落ちた杉などの落ち葉を掃いている。




老人こと神主の田中(タナカ)さんに神隠しにあったと適当にごまかし、ごやっかいになる事にしたのだが…




案外お参りに来る人が多く忙しい日々を過ごしていた。




「それより優は何であの時タイムスリップしたと思ったの?」



「え?だって漫画のお決まりじゃん」




……………



頭に二つのこぶを作った優が涙目のまま掃いていると、珍しく田中さんが出かける用意をしていた。