「お前らいっつもココにいるな」

渡り廊下にいた私と親友の瑠奈に先生が声をかけてくる。

「い~じゃん!!ここ気持ちいいし」

いつものように瑠奈が言い返す。

ー姫島理緒ー

高校1年生。

「理緒!!またお前数学悪かったぞ!!」

ードキッー

先生に話しかけられるとドキドキする。

「だって難しすぎるんだもん!!だいたいxとかyとか分けわかんない」

私は本当に数学が苦手なのだ。

数学のテストで60点以上とったことが今までない。

「威張って言うことか!!」

先生がそう言いながらポンッと

持っていた教科書でたたく。

先生、先生のこと好きだよ・・・・。

こんなにも近くにいるのにこの思いは届かないんだね。

「ボーッとしてないで教室行けよ!!次俺の授業だぞ」

そう言って微笑む。

「次先生の授業じゃん!!よかったね理緒」

瑠奈は私が先生が好きなのを知っている。

この気持ちにきずいたときに真っ先に伝えたから。