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教室に戻る途中、ちょうど授業終了のチャイムがなってあたしが教室につくころには休み時間になっていた。


休み時間の最中に、あたしが教室に入るとみんな一斉にあたしを見る。


そしてすぐにこそこそ話しはじめる。

相談にのってあげた子も、
恋愛テクニック教えてあげた子も、
みんなあたしの事を軽蔑するように見てる。


すこしひるむけど、もし傷ついても中田が慰めてくれるみたいだし、
なんだかそれがとてつもなく強くなるための魔法みたいだった。


ミキ達の元に向かうと、さっきまで盛り上がっていた女子達が静かになってく。

誰もしゃべろうとしない。

その代わり、冷たい視線があたしを突き刺す。


『ねえ、ミキ』


「あのさ、あたし達アンタとは絶好したんだけど?」


今まで笑顔で話しかけてきた子が今、あたしに厳しい声をかける。


『ねえ、あたしの話きいてよ』


「は?なんで今更アンタの話なんて…」


『だってみんなあたしの話少しも聞いてくれなかったじゃない!』


あたしの声にみんなの口が閉じる。


『あたしの気持ちとか考えだってちゃんと聞いてほしい…』