「葵!!」


大河…?


まっくらだから、ハッキリと見えない…


でも、声で分かる。


「大河…。」



「ごめん!でも、雛が一方的に!」


「聞きたくない!!」


「葵…。信じてくれないの?」


「そういう問題じゃない!」


帰ろ…


気分悪いし…



「葵!!」


大河が私の腕をつかむ。


「はなしてよ…」


「葵…俺と陸、どっちがしきなの?」



えっ…!?


いきなり…


なに?


「なんで?」


「聞きたいんだ…」


「それは…」



あれ…?


大河 っていえない…


なんで?


ふいに陸のことが頭をよぎる。



「葵…?」


「…」



「なんで…迷うんだよ!!」

それは…


陸がへんなこと…


言うから…


『俺にしてよ…葵ぃ』


嫌いだけど…


大嫌いだけど…







好き




なの…?



「葵…?どうなんだよ!」

「おれら…あんなに良くやってたのに…」


「俺の方だよな…」



違うんだ…


ちがう…


「り、くがスキ…」


「はっ!?」


ごめん…


きずかなかった…


自分に…


「陸が好き!!」



もう…



もどれない…