「私を待っているのは拷問ですか、それとも刑場ですか」

囚われの姫君は、鈴を鳴らしたような美しい声で、物騒なことを口にした。

気丈さも半端じゃない。

もっとも、握り締めた小さな手は、雪原に放り出されたひな鳥のように震えていて、何とかしてやらなくてはという気になってくる。