イリア・アルフォンソは暗い目をした少年だった。

笑うことはもちろん、怒ることも、泣くこともない。

イリアを見るたびに、妹のことを思い出した。

希望をなくし、死ぬことばかりを考えている妹の眼差しは、イリア王子とそっくりだった。