「グレアム、グレアム! 生きていたのですね!」

歓喜に震えながら抱きしめると、相手は逃げるように跪き、どこか苦しげに俯いた。

「グレアム・・・」

ユーリはその場にかがみこみ、相手の顔を両手で挟んで上向かせた。

ハシバミ色の髪。

ハシバミ色の瞳。

逸らされていた瞳がゆっくりと動き、見開かれた瞳にユーリが映る。

もの言いたげな瞳がみるみる潤み、涙の雫があふれ出た。

至近距離から見つめた顔は、ユーリの護衛であり、守り役でもあった青年にそっくりだ。

でも、よく見れば、記憶の中の青年よりもはるかに若い。