「今回のことで、俺はすっかりイリア様の信頼をなくしたんだからな!」

金髪碧眼の青年が怒りを爆発させるのも無理はなかった。

いくら剣術を仕込んでも、剣を常に身に帯びていなければ意味がない。

重くて持ち歩く気になれないと、口ごたえをしたのもまずかった。

「まずは逃げる。どうしても逃げられなければ急所を狙え!」

離宮の庭をぐるぐる走らされ、ユーリはもうへとへとだ。